9.飼い猫の難病治療のためのクラウドファンディングとお金の価値について

日本人の平均年収441万円くらいらしい。

月給30万円で、ボーナスが81万円だと441万円。

手取りだと月給24万、ボーナス65万円くらいか?

「手取月給の中で生活をして、ボーナスの中で旅行や大きな買い物、貯金をする。」というのが平均的な家計のお金の流れなのだろう。

 

表題に戻るが、最近、何回か「飼い猫が難病を患ってしまったので、寄付を募っている」という趣旨のツイートがRTで流れてきた。

 

内容を見てみると「飼い猫が致死率が99.9%の難病に罹った。治ることはないが、日本の未承認の薬を使えば致死率を80%まで下げられる。寛解した例もある。治療費が高額で80万円寄付を募ります。」といった内容である。

 

このツイートと、飛んだ先のURLの内容で無性に腹が立ったため、何故腹が立ったのかを自分なりに噛み砕いて、ここに記したい。

 

1.飼い猫の治療であること

まず寄付型のクラウドファンディングは、社会貢献のために整備されているものであり、自己の利益のために寄付を募ることは、乞食行為であり、法律で禁止されている。

 

そのことに照らし合わせれば、飼い主の所有物の治療費の寄付を募ることは乞食行為にあたるのではないかとすら思う。

 

飼い猫を治療することは決して社会貢献ではない。

 

クラウドファンディングというものを誤解して使っているのではないか。

 

2.いくら可愛いとはいえ所詮猫であるということ

人間と違い、所詮猫である。小児癌の子どもを救うクラウドファンディングとは大きな人権という壁があると私は思う。

小児癌の子どもやアフリカの恵まれない子ども達のための寄付は立派な人権活動であり、社会貢献である。それは人間は等しく幸せに生きる権利があるという社会的通念に照らし合わせたものであるからだ。

 

3.人様の善意につけ込んで他人の財布をあてにしていること

4.自分が身銭を切る覚悟が感じられないこと

寄付の内容を見ていると全額クラウドファンディングで調達しようとしている人が多いことに愕然とする。

何個か投稿を見てみたが「◯◯万円までは借金して用意できたがこれが限界だから残りを寄付で募ります」という投稿は本当に少なかった。

酷い人はワクチン代や不妊手術代、餌代まで明細に載っけている人もいた。

てめぇの所有物なのに、自分の財布の口は閉めて、他人の財布に手を突っ込もうとしてんのか?図々しいにも程があるし、他人を馬鹿にしてる行為だという自覚がないのか。

つーか金がないなら猫飼うなバカ

 

5.手が届きそうな金額であること

少額なところでいうと80万円(サイトの手数料が15%〜17%)で、正味60万ちょっとである。

捻出できない金額でもないし、無くとも借金できない金額でもない。自分で払えバカ

 

6.リツイートした奴

リツイートだけして、金を出さない良いことした気になってる奴が一番卑怯でずるい人間だぞ

本当に助けたいという意志があるのなら5000円でも出してからリツイートしろバカタレ

 

 

最初の収入の話に戻るが、日本の平均的な家計は、他人の飼い猫を治すために出すお金は無い。

例えば80万円は時給1000円で働いて1日8時間4ヶ月働いてようやくたどり着く金額である。(ここから税金を引かれるため、4ヶ月以上働かないといけない)

その大切なお金を他者から搾り取ろうとしている行為だという自覚があまりにも無いのではないか。

 

上記のような人ばかりではないし、ほとんどの人が自費で何十万、百何万かけて治療している人もいるとは分かってます。

 

そして地域社会の野良猫を保護して、ワクチンや手術を受けさせているボランティア団体がクラウドファンディングをすることには大賛成だし、もっと寄付や税金が使われてもいいとは思っています。

 

自分の飼い猫が同じ病気に罹ったときは、80万円出すか、安楽死をさせるか、闘病を隣で見守り生を謳歌するのを見守るかのどれかを選択するのだろうが、他所様の財布をあてにすることは決してないだろう。

 

なにより一番怒りを覚えるのがこの寄付をのせているクラウドファンディングのサイトの運営である。

寄付が集まれば集まるほどその15%〜17%ほど運営の手数料として利益になるのだからなんでもかんでも載せたいだろうが、そこはしっかりと精査して載せてもらいたい。

手軽にできて、出資を募る側にデメリットがないため、飼い猫治療以外にも乞食行為の温床になっている可能性は高く、しっかりと倫理観を持って運営してほしい。

クラウドファンディングそのものの歴史が浅く、線引きが曖昧な部分があるため野放しにされているようだが、本当に社会が良くするためにお金が使われるように整備してほしいと強く願う。

 

3年前、母が拾ってきた捨て猫(当日100g以下)はスクスク成長して今や5kg超の雄猫となり、病気もなく元気に生きています。私は仕事から帰ってきて真っ先に猫を吸わないと生きられない身体になってしまいました。

猫は可愛い。猫は最高。猫は生きる糧。

という人間がいるのは良く理解しているつもりです。

 

そのことと、他人の財布をあてにして自分の飼い猫を治療することは、分けて考えないといけないでしょうか。