3.ぼくたちにもうモノは必要ない 佐々木典士著

これは汚部屋の主からミニマリストという概念に出会った著者が、モノを捨てることによってどうなったかという本である。

 

最近ミニマリストYouTuberの動画を好んで見ている。

きっかけは

「サラリーマンはその会社に入った瞬間生涯年収が決まっていること」

「勤務・通勤に10時間+睡眠に6〜8時間それらを引いた時間は本当に少ないこと」

上記を強く再認識したからだ。

 

つまり「思ったより金も時間も有限で少なくね?」ということである。

 

ぼくも最近の若者の価値観と同様に「仕事は金を稼ぐ手段。プライベートの充実が第一」という思想の持ち主である(そのくせ26年彼女がいないのはどうなの?)。

 

そのために必要なのは「節約」「余暇時間の捻出」である。

 

その手段として「ミニマリストという生き方」に目をつけたわけだ。

 

 

ミニマリスト

 

と聞くとどんな印象があるだろうか。

 

「ちょっと前に流行ったよね」

「部屋に何にもない人」

「いつも同じ服着てる人」

「とにかくモノを捨てる人」

世間の認識はこのくらいだろうか。

 

流行った云々は置いておいて、下の3つの特徴は、ミニマリストの目的ではなく手段である。

ミニマリスト達は「部屋に何も置かないこと」を目指しているわけではない。

「モノを捨てるのが大好き」というわけでもない。

誤解を恐れずに言うとミニマリストは「クッソ尖った効率厨」というところだろう。

 

「部屋に何も置かない」のは

掃除の手間が格段に減るから。

「同じ服をいつも着てるのは

服を選ぶ手間が面倒くさいから」

「モノを捨てるの」は

不必要なものを持っていても邪魔だしコストがかかるから

何より「大切なものが分からなくなるから」

それらを省いていくと自然と上記のような生活スタイルに落ち着くらしい。

 

ただ別に100人が100人服を選ぶことが面倒臭いと思うわけではない。服を選ぶことが大好きだったり、仕事に活かしたりする人もいる。そういう人はミニマリストになれないというわけではない。

そういう場合は服をたくさん所有していればいい。

 

大切なのは「大事なこと・必要なことにだけお金と時間をかけて無駄なものには金も時間も場所も脳の容量でさえ使いたくない」という精神だ。

 

ただぼくの場合は

「狭い部屋に住めば安く済むじゃん」

「モノも服も買わなければ貯金できるじゃん」

「どうせ家で過ごす時間なんか少ないんだからそこに金と時間かけるのは損でしょ」

 

ってだけだけど、物事の入りなんてそんなもんだと思う。

別に本に書いてあることを全て取り入れないといけないわけじゃない。

必要なエッセンスを理解して自分の人生に落とし込むことが何より重要なのだと思う。

 

みんなもミニマリスト的生活を取り入れて金と時間を節約しよう。

そしてモノ・カネに支配されてない生活を取り戻そう。

 

 

この本の中でぼくが感銘を受けた言葉を紹介して終わりとしたい。

 

1つは「デフォルト・モード・ネットワーク」だ。

ぼーっと何もしていない時も脳は神経活動をしていて、自分を見つめ直す作業をしているらしい。 

これが無く、慌ただしく人生を過ごしていると自分を見つめ直すことが出来ず、ただ時間を消費してしまうだけになってしまう。

僕の場合前の記事の「釣り」がまさにその時間である。

 

2つめは「コンコルド効果」

心理現象の1つで

ある対象に投資した後、それをやめようとしても「あんなにお金つぎ込んだのにもったいない!」と更にお金をつぎ込んでしまう状態をさす。

「このソシャゲで○十万も使ったからデータは絶対消せないしランクを維持するために定期的に課金せざるを得ない」

「この自動車に大金を使ったから燃費悪くてもたくさん乗らないともったいない」

 

みんなの周りでもいるだろう。

君がそうかもしれない。

「それコンコルド効果だよ」って言っても恐らく辞められないとは思うが

頭の片隅に入れておけば無駄な出費は避けられるかもしれない。